tockun’s poem

実体験及び妄想系のポエムを綴ってます。

二十六夜待ち

今宵は二十六夜

やがて登る月を

拝み待つ丑三つ時

闇夜が訪れる前の

僅かな明るみに

仏様の姿を探す

我を救い給え

我が魂を救い給え

君を忘れられない

この心を

閉ざされたこの心を

命の叫びを

お聞き願い給え

そして救い給え

決して報われることのない

この魂の叫びを

 

硝子の仮面

君が着けている

その仮面は

偽物の証

覗けば君の表情が

透けて見える

まるで硝子の仮面

それを君はいつまでも

着けているのか

僕にはわかるよ

いくら顔を隠そうとしても

君の真実の顔が

哀しければ泣けばいい

笑いたければ笑えばいい

なぜ君は

ポーカーフェイスを

気取るのだろう

硝子の仮面なんて

すぐに壊れてしまうのに

君から離れた理由

君から離れた理由

君と一緒に居ると

君の足を引っ張ってしまうから

君と一緒に居ると

君の時間を奪ってしまうから

君と一緒に居ると

君の自由を束縛してしまうから

君と一緒に居ると

君の笑顔を見たくなってしまうから

君と一緒に居ると

君を愛し過ぎてしまうから

だから僕は

君から離れることにしたのです

君のことを心から愛しているから

一緒に居たくないのです

だから‥決別しよう

さようなら

抗えない

抗えない運命

僕は君を依代と決めた

君は安心して還る場所

僕の運命は抗えない

今扉は拓かれた

君へと還る僕は

君に帰順したも斉しい

君は僕の依代

いつも一緒だよ

もう離れないでね

僕に帰順した君は

抗えない運命を受け入れ

静かに優しく佇む

傀儡化した君は

唯一の僕の依代

君を喰みながら生きる僕

このまま進もう

このまま進もう

これは運命なのだから

「今夜は月が綺麗ですね」

このことばの返し方を

君が聞いてきた

「ありがとうございますでいいよ」

僕が答える

死んでもいいわなんて

答えたらイケナイ

それは相手を受け入れることになるから

夜の世界に身を置く君は

随分口説かれるみたいだね

僕は想う

君を優しく包み

唯一君を照らす

君の月になりたい

雨は嫌い

思い出も音も

すべてを洗い流すから

雨は嫌い

記憶も写真も

すべてを消し去るから

雨は嫌い

僕の行動力を

すべて奪い去るから

雨は嫌い

君との過去を

すべて思い出させるから

雨は嫌い

君との相合傘を

今も憶えて離れないから

雨は嫌い

君が雨を嫌いだったから

だから

雨は嫌い

彼方に

目的もなく

ただ一人

車を走らせる

君と聴いた曲が

BGMで流れ

何処までも続く

この細い道を

ひたすら走り続ける

何処へ行こう

何処まで行こう

続く道を

何処まで走り続けよう

彷徨う心と

リンクしたこの車は

彼方に向かって

走り続ける

僕の心を

あの日に

置き去りにしたまま